第13回 犬の食事におけるしつけ【その2】
今回は前回に引き続き犬の食事についいてです。
なかなか食べてくれない子はどうしたらいいのか等、よく飼い主様に質問されることをピックアップしてお話していきたいと思います。
●食が細くて心配!ドッグフードを食べてくれない!
よくお客様から聞かれるのですが、ご飯を食べてくれなかったり、残してしまうのですが、どうしたらいいですか?と聞かれることがあります。確かにご飯を食べてくれないと、とても心配になります。とくに子犬期等は、どうしたものかと悩むものです。しかし、実はそんなに心配することではありません。食べることは、直接犬の生死にかかわることなので、まったくあげていなければ別ですが、十分な量をあげていれば、食べる量に大きな個体差はありますが、自分が生活に必要な量は、必ず摂取していくはずです。
ではなぜ、全然食べなくなったりするのでしょうか?原因としては飼い主の甘やかしや、心配しすぎる気持ちというのが大きいようです。皆さんはどのような感じで犬たちに食事を取らせていますか?
☆食事を入れた食器をずっと置きっぱなしにしていませんか?
なかなか食べてくれないから、いつでも食べられる場所に食事の入った食器を置いておくと、犬としては食べるものが常にある状態なので慢性的に食に対して満足感を覚えていきます。そうすると、あげても一口食べたらどっかに行き二口食べたらどっかに行きというようになってきます。食事を与えてしばらくたってから、食べていようが食べてなかろうが、お終いにしてください。しばらくすると、すぐに食べないと取り上げられてしまうと、犬が理解し、すぐに食べ終わるようになるはずです。
☆食べないからといって後から付属品をあげていませんか?
似たようなパターンなのですが、食べないからといって、ドッグフードに缶詰や、犬用の粉ミルク等をかけてあげると、食べないで待っていればもっとおいしいものがもらえると、すぐに学習します。一度学習すると、なかなか大変です。結局飼い主が根負けして別なものをあげてしまうでしょう。もちろん、そうすれば食べてくれるから、混ぜ物をずっとしてもかまわないのですが・・・
☆運動の量は足りていますか?
犬の一日に必要な運動量は結構多く、運動量に比例して食事の量も増えると考えていただいて良いと思います。一日中寝てるような状態でもおなかは減りますが、やはり、運動量が多ければそれだけ食事の量も多くなるようです。
☆人間の食べ物をあげていませんか?
人が食べるものは、犬たちにとっては大変味が濃いものです。もちろん犬にも人間ほど発達していませんが、味覚はありますから、味のしっかり付いたものを好むようになってしまいます。それ以上に、犬たちの健康を害する恐れがあるので、あげないことが望ましいです。また、犬用のおやつであっても与えすぎはよくないですからね。
大体こういうことが原因で、食事を食べなくなったり、少ししか食べなくなったりしてしまうようです。対処としてはいま書いてきたことを、人間がしなければいいだけです。
食事について、うちの犬を例に挙げて少しお話させていただきます。
うちに来た最初の犬はベルジアン・マリノア(聞いたことあります?)のアルクです。子犬の頃からとても食が細く大変悩んだものでしたが、1年後、新しくトイプードルが来てから、すごく食事をがっつくようになりました。なぜかというと、食べないで残していると、プードルに食べられてしまうからです。自然と競争心が煽られたんですね。
次にジャーマン・シェパードの甘ったれなユニコーン。この子は小さい時から、すごくがっつく子だったのですが、ある日ちょっと食べないことがあり(体調が悪かったのかな?)義理の母が「あれ?食べないの?」とご飯を手にとって食べさせてあげた事がありました。その次の食事から、とくに体調が悪いわけでもなく、食事を残し、手で食べさせてくれるのを待つようになってしまいました。ちゃんと自分で食べるようになるのに、結構時間がかかりましたよ・・・
また、珍しい例としては、私が訓練所時代に担当していた子なのですが、太ってくる(自分の体が重くなる)と、食事を残すようになる子がいました。自分でダイエットしているように見えますが、普段の食事の量が多く食に対して慢性的な満足感を覚えてしまっているのでしょう。
食事を与える時飼い主は、何とかして食べさせようとあまり考えずに、犬の様子をよく見て長い目で見てあげて下さい。このように言っても、『どうしても心配で・・・』と、なかなかできない方もいらっしゃると思いますが、人間だってすごく痩せてる人もいれば太っている人もいますし、小さい人もいればとても背の高い人もいるのです。ですから、生まれ持って食の細い子は体が同じ犬種の中でも小さくなってしまうかもしれませんが、それはそれで、その子の個性なのです。無理強いをしてもあまり効果はありませんからね。
株式会社道楽 顧問ドッグトレーナー 長澤 拓真
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