第11回 クレートトレーニングで犬は変わる その2
前回伝えたように、クレートトレーニングとは、人にとっても犬にとってもメリットの多く、大切なことなので、是非覚えさせたいですね。今回は、クレートトレーニングの方法や、注意点についてお話させていただきます。
●クレートを好きにさせていく方法。
突然クレートを用意して「ここがあなたの家だよ」といっても、大体の子はわかるわけもなく、逆に突然現れた得体の知れないものなので、警戒すると思います。このような状態で、無理強いをしてクレートに入れたりすると、クレート自体に嫌なイメージを持ってしまう可能性があるので注意しましょう。
まず、クレートの中をその子にとって居心地のいい環境を作ってあげましょう。犬用のマットやベッドを入れてあげたり、寒い季節は温かく、暑い季節は涼しくといった感じにしてあげたりします。勘のいい子なら、扉を開けて置いておくだけで、出たり入ったりして、勝手に覚えてくれますが、ほとんどの子はわからないと思うので、しっかり教えてあげましょう。
次に、ハウスの中に入るとご褒美がもらえるという感覚を作っていきます。最初からハウスと言っても入るはずがありませんから、ご褒美を使って誘導していきます。初めはハウスの近くに来るとご褒美がもらえる、それが出来るようになったら、ハウスに頭だけ入ったらご褒美がもらえる今度は片足が入ったら、という感じに徐々に馴らしていき、最終的には体が全部入れられるようにしていきます。
しっかりハウスの中に入る事を覚えてきたら、ドアを閉めて、その中で待てるようにしていきます。10分~15分ぐらいから始めていきましょう。徐々にハウスの中で過ごす時間を長くしていきます。上手くいくと、自分が休みたいときは自分からハウスに入って行くようにもなるでしょうし、お留守番の時や、ワンちゃんを連れてのお出かけの時なんかにも非常に使えます。
●クレートが安全な場所だと思い込ませる方法。
ご褒美で誘導してハウスに少しづつ馴らしていく方法をお伝えしましたが、別の方法も紹介させていただきます。簡単に説明すると犬を追いこんでハウスに入れてしまう方法です。
初めに自分のうちの犬が嫌いなもの(恐がるもの?)を用意して下さい。(掃除機やコロコロ等がいいかもしれません。)ハウスを部屋の角に置き、犬が嫌いなもので逃げ道を塞いでいき、ハウスまで追い込んでしまします。怖いものから逃げてハウスの中に入ると安全いう形をとっていきます。ハウスに入ったらうんと褒めてあげて下さい。徐々に「ハウス」という言葉と、ハウスに入ることを関連付けていってあげればOKです。
●クレートの中での問題行動
クレートトレーニングは、非常に大切なトレーニングでもありますし便利なものだとお伝えしてきましたが、クレートに入るようになったからといって良しとは言えません。
ここでは、クレートの中で起こす問題行動と、その対処についていくつか紹介させていただきます。
クレートの中でお漏らしをしてしまうのですが・・・
基本的に犬たちは自分の寝床に排泄するという習慣は持ち合わせていません。ではなぜしてしまうのか。原因はいくつか考えられます。
まず一つ目に排泄を我慢できる限界以上ハウスの中に入れっぱなしにしている可能性があります。とくにまだ若年の犬などに多いと思います。我慢できる時間には個体差がありますのでしっかり観察したうえで、排泄をさせてクレートトレーニングを行いましょう。
二つ目に何度も漏らしてしまっていることで、クレートの中ですることに慣れてしまっている可能性です。この場合我慢もせず溜まったら即だしてしまうという状態でしょうから、サークルの中にトイレとハウスを置き、寝る場所ではトイレをしないという習慣をつけたうえで、クレートの中で待たせる練習が必要です。
三つ目にクレートの中で排せつしたことによって良い事が起きた経験を持っている可能性があります。
これは、漏らしたことで、外に出してもらえてなおかつ遊んでもらったり楽しい事が起きたという経験を持つ子です。オス犬に多いようです。この場合、しっかり排泄をしてハウスに入れても絞り出すようにしておしっこをかけたりします。こうなるとちょっと大変です。とにかくお漏らししても出してもらえないという事から教えていかなければならないので、犬がおしっこまみれになるかもしれません・・・それはとっても嫌なことなのでそうならないように注意していきましょう。
四つ目にハウスが広すぎる可能性があります。ハウスが広すぎると、その中でとにかく動きまわります。動き回ると排泄作用が促されてしまうので、我慢できずにお漏らし・・・なんてことになるようです。きちっと合ったサイズのクレートを用意しましょう。
クレートに入れると、とにかく吠えるのですが・・・
どんな吠え方をしているのでしょうか?警戒的?それとも要求で吠えてるの?
もし警戒して吠えているのであれば、ハウスの場所を少し変えてあげましょう。人通りの多い所や色々なものが見える場所ではなく落ち着ける場所を探してあげて下さい。要求で吠えている場合この場合はたぶん「出せ」と言っているのでしょう。あきらめるまで、基本無視です。吠えても自分の要求が通らないことを教えていきましょう。また、運動量が足りなかったりして欲求不満のになっている可能性もありますので、要求ぼえをしないように前もってしっかり遊んであげたり運動させてあげることで要求による無駄ぼえは軽減するでしょう。
最後に注意点。
非常に活力のある子等はクレートの中で暴れまくってどこかしらすりむいたり、最悪の場合は胃捻転や腸捻転を起こす場合がありますので、必ず訓練士等にご相談ください。
株式会社道楽 顧問ドッグトレーナー 長澤 拓真
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