第9回 お散歩を上手にできるようにするために その4
早いものでお散歩をさせるシリーズが第4段になってしまいました。色々な方法を紹介し、是非愛犬に合った方法をとっていただきたい。という思いで、長々と書いてしまい、大変申し訳なく思っています。すいません・・・。
さて、今回ですが、昔ながらのやり方を紹介したいと思うのですが、その前に注意事項として、今回紹介する方法は【陰性強化】(嫌悪刺激による矯正法)と呼ばれる方法で、ただむやみやたらにやっても、犬に対してイジメに近いものになってしまったり、犬をネガティブにしてしまう恐れがありますので、やる際は、必ずプロの訓練士さんに見てもらったうえで行って下さい。
リードを引っ張った瞬間に嫌がることをする
この方法は犬がリードを引っ張ると不快なことにつながるものだと教えることです。
【その1】
に犬がリードをいっぱいに引っ張った瞬間、手にしたリードを上から叩きつけるようにして、犬の背中を打ちます。丁度、鞭を振り下ろすような感じです。前に出るたびにこれを繰り返しますが、犬にとっては相当こたえるようです。少しでもひもを引っ張らなくなったら、しっかりとほめてあげます。
【その2】
リードの端を長めに伸ばして持ち、前に出ようとする犬の顔の前でクルクルとプロペラのように回しながら歩く方法です。 回転するリードが鼻にあたるとそうとうな痛みを感じますので、何度か繰り返し経験すると長く垂らしたリードでその痛さと不快さを連想し前へ出なくなります。この方法は非常に効果があるのですが、弾いている人の力がなければ、効果は期待できません。
【その3】
犬リードを引っ張った瞬間に、強いショックを首にあたえる方法です。歩き始めるとすぐ引っ張るような犬は、引っ張るのをやめるまで、何度でもショックを与えましょう。この際チェーンカラーを使うのが効果的でしょう。
1~3まで足早に説明してきたのですが、ここで大切なのは、嫌悪刺激を与える際に叱りながらやらないということです。何も言わずまたは無機質に行い、しっかりとほめることが大切になってきます。また、犬の性格によっても、飼い主との関係によっても違うことが多いので、前述したように必ずプロに見てもらってから行って下さい。
以前、牧羊犬を作っている方のところにお邪魔した時、丁度初めて来たお客様のワンちゃんを見学させていただいたことがあるのですが、その方も第3の方法をとっていらっしゃいました。警察犬でも、家庭犬でも牧羊犬でも、どのような用途に使われている犬たちでも基本的な教え方は一緒なのだということがよくわかりました。
拾い食いをやめさせよう
最近でも毒入りのものを拾い食いして、亡くなってしまったワンちゃんのニュースを聞きます。また、拾い食いをすることによって感染症になってしまったりと、様々なことがありますから、飼い主がしっかりと教えて、ワンちゃんを守ってあげて下さい。
練習をする前に、気をつけていただきたいのが、普段部屋の中で食べこぼしや調理した時に誤って落としてしまったものを、犬に食べさせないように気を付けてください。犬にとっては家の中でも屋外でも関係のない話ですので、拾い食いを覚える原因になります。まずはお家の中で練習してみましょう。
最初犬に気づかれないように部屋の中に食べ物や、食べ物の入っていた袋をいくつか無造作に置いておきます。犬はリードをつけた(散歩に行く時と同じ)状態で、一緒に歩いてみましょう。すぐに誘惑に駆られて拾い食いしたがると思います。いった瞬間に何も言わずショックを与えて、そのまま歩き続けてみてください。犬が後ろ髪をひかれつつも飼い主のもとに来たら、しっかりとほめてご褒美をあげてください。 何度かやっているうちに、誘惑物を避けて歩こうとするはずです。そのたびにほめてあげましょう。 できるようになってきたら食べ物を沢山置いておいて、その中で「おいで!」の練習をするのもこうかてきです。 勝手に拾おうとすると、首に刺激が来る。ということと、飼い主のところに行くとご褒美がもらえる。ということを、犬にどちらを選ぶかを天秤にかけさせるのです。
家の中でできるようになってきたら外に出て同じことをやってみましょう。上手に教えることができれば、愛犬をしっかり守ることができるでしょう。
ほかにもビターアップル(苦い味のするスプレー)を使うやり方もありますが、元来犬は味覚が鈍感なものですから、「苦いのが嫌!」っていうことより、食欲が勝ってしまうと、さっぱり効果がありません。(とくにラブ、ビーグル、ダックス、ダルメ等要注意!このような犬種は薬でも結構平気で食べます。)また、犬は賢いですから、ビターアップルの臭いのするものだけ避けて食べる場合もあります。
どうでしたでしょうか?嫌悪刺激。ちょっと古臭い方法かもしれませんが、動物行動学から見ても、実は正しい事なんですよ。犬が可哀そうという声が聞こえてきそうですが、人間だって熱いと分かっているストーブの上に手を置く人はいません。犬にとって何をしたら都合が悪いのかということをおしえていく方法ですね。
株式会社道楽 顧問ドッグトレーナー 長澤 拓真
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