2010年06月15日
第18回 ワンちゃんとのコミュニケーション【服従作業の大切さ編】
服従と聞くと、なんか堅苦しく感じますし、言葉のニュアンスもあまり良い印象も受けないですね。プロの方がやっている事のような感じも受けます。ここで私がお話しする服従(オビディエンス)とは、非常に簡単な事。どなたでも、出来るという事をお伝えしていきます。
●服従作業をさせる意味
ワンコ達と生活する上で必ず必要になるのが、『しつけ』です。人間との生活の中で必要な事、例えば【トイレトレーニング】【無駄吠えの防止】等など、多くあると思いますが、このような事を円滑に、上手に教えていくためにも『服従訓練』というものが不可欠となっていきます。
簡単なところでいえば、『マテ』や、『オイデ』『オスワリ』なんてところがあるでしょう。皆さんのワンコ達はどの程度できますか?「餌を持っていれば出来ます。」「周りに刺激がなければ出来ます。」では、あまり意味がないのです。どんな時でもどんな所でも出来て初めて『出来た』と思って下さい。服従訓練をすることには非常に多くのメリットがあります。
1.飼い主が一つ一つ教えていく事で、自分のワンコの学習する仕組み、感じ取り方等がわかる。
飼い主があきらめず教えていく事で、自分のワンコが集中力の足りない子だとか、一つの事を覚えるまでにどの位時間がかかるのかなど、飼い主が身をもってわかってあげる事が出来ます。
2.指示に対して従うという感覚、習慣をつけていく事が出来る。
従うという言葉を使うと、上司と部下みたいなイメージになってしまいますが、自分のワンコにこのような作業を楽しく教える事で、いつご主人からの指示があるのだろう?と期待する気持を植え付ける事が出来ます。
3.ワンコとの主従関係、信頼関係を構築していく事が出来る。
もちろん、「教える側、教わる側」「やらせる側、やらされる側」という形も出来てきますから、自然とワンコ達は飼い主様へ注目する気持等が養われ、よりよい関係の構築が出来るようになります。
●服従作業を教えてみよう
※日常生活では『マテ』『オイデ』『オスワリ』『フセ』『ツイテ』等をよく使うと思いますが、教え方等につきましては、ネット上や書籍等に数多く載っていますので、ここではあえて紹介は致しません。ご了承ください。
教え方のコツといいますか、ちょっとした『心構え』なんですが、
★最初から完成形を求めない事!
順序立てて段階をしっかり作って教えてください。
★自分のワンコが今できるレベルを把握する。
今できる事よりさらに上の事を求めすぎてしまうと、ワンコに負担が大きくなりすぎてつまらなくなってきてしまいますし、人間の方もイライラしてしまうので、要注意。
★徐々に誘導を減らしていく事
始めからご褒美もおもちゃも使わずに教えていく事は、給料をもらわずに働かされているようなものです。やる気も何もなくなってきます。(褒めるられる事が何より嬉しい!と思っている子は別ですよ。)
★何より飼い主が楽しんで教えてあげる。
やらせようと思うと、どうしても義務的になりがち。どうやったら自分のワンコが楽しむのか、喜ぶのかを考えながら、一緒に楽しんで教えてあげましょう。
当たり前のことのようですが、非常に大切な事です。このコツをしっかりとつかんで色々な事を教えていってあげると、飼い主様とワンコの関係は、見違えるように変わってきますからね。
より進んだ服従作業!(ドッグスポーツ)
お話するより見てもらうのが早いでしょう。まずは、オビディエンスの大会から
もちろんワンコの素質や飼い主の技術が大きなところはありますが、犬と人とはこれだけ気持ちが近づく事が出来るという事を感じていただきたいと思います。
アジリティーの競技会です。アジリティーとは『障害物競走』の事です。
人と犬とのコミュニケーションがしっかり取れていないと、ここまで一体となる事は出来ないでしょう。
次にフリスビーです。
色々ありそうなので海外の動画をいくつか使わせていただきました。
出てくる犬種がボーダーコリーばっかりなのでこの犬種じゃないと出来ないのでは?と思ってしまうのですが、そんなことはありません。確かにボーダーは動きの良さ、頭の良さも一級品なのでよく使われるのですが、どんな犬種でも、教え方や、飼い主様の根気で見違えるように変わってくれるものです。他にもたくさんドッグスポーツだったりドッグダンス、世界規定の競技もたくさんありますが、有名なのを少し紹介させていただきました。
まだまだ訓練途中の子ですが、チワワだってこんなに出来るんです。
このようにワンコと一緒に何かやってみる事は、ワンコとの距離をさらに縮めてくれる、犬にも人にも非常に良い方法なのです。
株式会社道楽 顧問ドッグトレーナー 長澤 拓真
第17回 ワンちゃんとのコミュニケーション(スキンシップ編)
以前ワンコとコミュニケーションの取り方として、本気で遊んであげる事をお伝えしましたが、今回は体に触れてコミュニケーションをとっていくことをお話していきたいと思います。
●触られる事を喜びに・・・
私がお客様に「そこで褒めてください」と言うと、飼い主様はワンコの体や頭を撫でてあげるのですが、ほぼ大抵のワンコは何も感じていなかったり、手をよけたりします。中には「触るな!」と歯を剥いてくる子までいます。なぜなのでしょうか?
大抵の方は無条件に人が撫でてあげると、犬は喜ぶと思っているようです。確かに、お家の中でワンコ達は「撫でてよ」と体を摺り寄せてきたり、お腹を見せたりしてきますが、それは自分の気が向いた時だけの話で、ただ触るだけでは、大抵のワンコ達はそれがいい事なのだと理解していません。
ではどの様にしていけばいいのでしょうか。とても簡単な事なのですが、触られたり撫でられた時にワンコ達にいい思いをさせてあげればよいのです。具体的に言うと、そのわんこが撫でられると非常に気持ちのいいところを褒める言葉と一緒に撫でてあげたり、色々なところを触る時に褒める言葉をかけながら触り、少しのご褒美をあげたり、夢中に楽しく遊んでいる最中に色々なところに触れてあげればいい事なのです。簡単ですよね!
ところが大抵の方はこれが何気に出来ていない事が多いです。だから、正しい事が出来た時に褒めてあげても喜んでくれず、結局餌で釣らないとやらないような子になっていってしまう一つの要因となっていくのです。
●犬が撫でられて喜ぶ場所
ほとんどの方はわかってらっしゃると思うのですが、一応説明しておきますね。
ワンコの顔のえらの周りから耳の後ろを掻いてあげてみてください。後ろ足が一緒になって掻こうとバタバタするはずです。尻尾の付け根を撫でるというより人間の頭を洗う時のようにワシャワシャといじってみてください。背中を丸めて尻尾が上がって気持ちよさそうな顔をしてくれます。あとはオス犬の(メスでもなる子はなりますが)胸のあたりから前足の間にかけて大きく撫でてあげてみてください。これは、ちょっと性的な意味があって、交尾をする際オス犬がメスの上に乗って腰を振るのですが、その時にオスの胸がちょうどメスの上に擦れるところからきています。要はちょっと性感帯を刺激してあげるような感じです。(実は耳の後ろを掻いてあげるのも同じような事なのです)
他にもいくつかポイントはありますが、有名どころを紹介しました。ご自分のワンコが喜んでくれるならどこでもよいので、まずはその場所を見つけることから始めてみましょう。
●お客様体験記
今回は触ってあげるという事でお話をさせていただいたのですが、一つの例として私のお客様のワンコのお話をご紹介いたいと思います。
とにかく噛むんです(涙)と電話がかかってきました。お話を聞くと、生後2カ月のトイプードル。最初はまだ2カ月ですし、なんと大げさな…と思って行ったのですが、行ってみてビックリしました。一見非常に活発で性格のいい明るい子なのですが、ちょっと抱っこしたり、ホールドしたりすると豹変。飼い主さんもこの子は悪魔です。と、本気で泣いていました。わずか生後2カ月でこうなってしまうとは・・・確かに生まれ持っての気性が非常に強く、上位に立ちたがる子ではあるのですが、見事に飼い主様はワンコの尻に敷かれていました。
この子の場合は、とにかく飼い主との主従関係を作ってあげる事と、触られることへの慣れ、負ける気持ちが必要という事で、生活の改善と、正しい接し方、徹底したボディーコントロールを行ってもらいました。
はじめは、あきらめも悪く飼い主様もまだ慣れていないため、めげそうにもなっていましたが、「この子とあと十年以上一緒に暮らすのだから!がんばります。」と奮起してくれたため、子犬だった事もあり、受け入れも早く、2カ月もすると見る見るうちに行動は改善され、抱っこされようが、抑えつけられようが、グルーミングされようが、爪切りされようが平気になってしまいました。それで、飼い主様は非常に自信を持たれたらしく、ある日出張で、訪問してみるともう一匹ワンコが増えてました。「先生には怒られると思ったのですが、買っちゃった。」まあ、いいんですけどね・・・。
今でも、非常に活発な子なので、やんちゃしたり、いたずらしたりは多少あるとのことですが、飼い主様との関係は崩れずにいられているそうです。
早期対処と、飼い主様が絶対あきらめないという気持ちは本当に大切なんだなぁ。と教えてくれたお客様でしたね。
株式会社道楽 顧問ドッグトレーナー 長澤 拓真
第16回 ワンちゃんとのコミュニケーション【グルーミング編その2】
さて今回は、『グルーミング編その2』という事で、爪切りと耳掃除について、お話していこうと思います。
はっきり言って耳掃除や爪切りを好きなワンコは、あまりいないんですね。でも、嫌な事でも飼い主に我慢しなさい、と言われたら我慢できるようにすることは、関係性を養う意味でも、服従制を身につけさせる意味でも非常にいいことだと思いますので、獣医さんやトリマーさんにお願いせず、ご自分でやってみるのもいいでしょう。
●耳掃除
立ち耳のワンコであればそこまででもないのですが、ラブラドールレトリバーや、プードル、ダックス等の垂れ耳のワンコの場合、どうしても通気性が悪く耳のトラブルはつきものです。こまめに清潔を保ってあげる事が必要になってきます。
いくつか方法はあるのですが、私のお勧めは耳の中に直接イヤークリーナー等をそーっと入れてあげます。
はじめは、耳の中に水が入る事を非常に嫌がるのでご注意ください。
その後、外から耳の中をクチュクチュと優しくもみ洗いしてあげる方法です。
もみ洗いした後は、耳を振らせて水分を飛ばすもよし、コットンでしっかり水分をとってあげるもよし。なぜこれがいいかというと、耳の中を必要以上にいじって傷つけなくて済むことと、耳垢を犬の耳の奥に押し込んでしまう失敗がないからです。
耳掃除をする場合どうしても『すごくキレイにしよう』と思いがちです。するとどうしても耳の中を必要以上にいじりすぎて傷を作り細菌感染などを引き起こしてしまいます。
このようにカンシや、綿棒を使って耳の中のお掃除をしてあげる方法もあります。また、犬種によっては耳の中に毛が生える犬種がいます。この場合耳の中の毛をとってあげてから、耳の手入れする必要があるので、お気を付け下さい。
●爪切り
足はワンコ達にとって急所ですし、爪の中には、血管と神経がたくさん詰まってますから、どうしても嫌になりがち。人間の方もちょっと深く切っただけで血が出てしまうので敬遠しがちなものなんですが、爪は伸びてくると結構厄介な代物だって知ってました?
爪を伸ばし続けると爪の中の神経や血管も一緒に伸びてきます。そうすると出血覚悟で爪切りをしなければなりません。また、狼爪(ロウソウ)等は伸びっぱなしでいるとそのうちワンコの足に爪が食い込む事がありますし、爪が伸びた状態で激しく運動した場合、どこかに爪を引っ掛けて根元からポッキリ・・・なんて事もあります。(何度か経験済み・・・)
ですから、まめに見てあげて爪のお手入れも必要です。
★用意するもの

もちろん爪切りなんですが、ギロチンタイプでも、プライヤータイプでもどんなものでも構いません。ご自分が使いやすいものがいいです。あと、もしもの時の止血剤を用意しといてくださいね。
★上手な爪切りの仕方
さて、爪切りの仕方なのですが、まず図をみてください。
犬の爪は、簡単に書くとこのようになっています。赤線の①②③のように、少しづつ角を削るように爪を切っていきます。
なぜ削るように切っていくかというと、ワンコ達になるべく負担をかけないためです。削るようにすると、そこまで嫌がりません。
これを繰り返して血管と神経のギリギリまで削ってあげるとよいでしょう。(黒い爪の子は、血管と神経の位置が見てわからないので注意して少しづつ切ること!)
☆どうしても爪切りを嫌がる場合・・・
もうすでに爪切りを見るだけで逃げてしますような子は、まずは爪に金属を当てられる事から始めてみましょう。
爪に金属をカチカチっと当てるだけでしっかり褒めてあげ、ご褒美をあげます。これを何回も繰り返していると、少し受け入れるようになってきます。
実際に爪を切るときには一日一本ずつ、毎日行って下さい。短い時間で終わらせることによってワンコ達への負担を少なくしてあげます。少しずつ爪切りを受け入れてくれるように地道にやってあげる事がいいでしょう。
株式会社道楽 顧問ドッグトレーナー 長澤 拓真
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